「弓場の先(ゆみばのさき)」と言うからには、きっと近くに「弓場」もあったのであろう弓場の先公園。
あたりは100年ほど前には大庄村の東新田と呼ばれた平坦な農村で、現在は周辺が市街化した中で、わずかばかりに農家風の家屋敷が残る地区にあたります。
味のある子安地蔵堂から少し西へ行ったところに公園があります。
公園の敷地も農道の名残を残すような変形のもので、区画整理地の整った形の公園とは違った味わいがあります。
敷地の中央にケヤキを置き、その周りにパラパラと滑り台、揺れる動物遊具、大人向けの健康器具などを配置するような格好になっています。
遊具の目玉は木製の複合遊具ですが、奥の方にブランコ、手前は滑り台ですので、とくに一体化させた効果が目に見えにくいものです。
あえて言えば、ブランコ上部の横木の上の立つ遊びがしやすくなっているでしょうか。今日的には、安全管理の面から敬遠されるデザインかも知れません。
揺れる動物は、ラッコが2体とコアラが1体。左側の2体のラッコは同じ遊具なのに色が違いすぎて、これまでに歩んできた人生の違いにまで思いを馳せてしまいます。
敷地西端の一角は、屋敷の庭園風に石組み、松、躑躅などが配されています。もしかすると、この公園自体がもともと農家屋敷の一部だったのかも知れません。
そういう風に思って見ると、ほかにも農家の庭風に実のなる樹が植えられた箇所などもあり、想像が膨らみます。
市街地の中に一風変わった雰囲気を漂わせる弓場の先公園でした。
(2018年11月訪問)
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