播磨科学公園都市は、まちびらきから20年経っても1400人足らずしか夜間人口がいない漂流気味の新都市なのですが、まちの中心であるテクノ中央交差点に隣接して建つ公営アパートがサンライフ光都。世界的な建築家である磯崎新のデザインです。
建物は真ん中に大きな穴が空いた特徴的なデザインですが、その足元に小さな遊び場があります。
公営住宅と言えば子供の遊び場がつきものですが、住宅そのものの規模がそれほど大きいわけでもないので、遊び場も盛土山滑り台とブランコだけのシンプルなものです。
まち全体のランドスケープデザインには、アメリカのピーター・ウォーカーが深く関わっているのですが、こちらの遊び場は建物と一体の敷地なので、磯崎新デザインなのでしょうか。
住宅側からアプローチすると、ウッドデッキの先に、謎のコンクリート打ちっぱなしの壁がそびえています。
この壁が、まさに「壁」で、遊具としての機能はあまりなく、デザイン重視のものです。
一方、盛土山のデザイン性に対して、既成品のブランコには取って付けたような雰囲気が強く出ています。
配置的にも滑り台から浮き上がっているので、実際に「滑り台だけじゃ子供も楽しくなかろう」と、後から付け加えられたのではないでしょうか。
全体のデザイン面はともかくも、この「ちょっと滑っては止まり、滑っては止まり」の滑り台が、それほど楽しくないところに大きな問題を抱えているサンライフ光都の遊び場でした。
(2018年10月訪問)
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