近鉄大阪線に、築山(つきやま)という名の駅があります。
付近の地名が築山なのですが、ここで言う築山はお庭や公園にあるレベルのものではなく、巨大な古墳のことを指しているようです。
ということで築山駅から徒歩5分ほどのところにある築山児童公園。
大きな円墳を抱える小山と、その南麓の平場を公園区域としており、出入口を入るといきなりの築山。
全体的な草っぱらな築山の斜面に、今ひとつ道筋がはっきりしない園路が通っていて、いつの間にか頂上までたどり着きます。
防災無線なんかも立てられている頂上は、平坦になっていますが草っぱらであることに変わりはありません。
また、なにかの構造物を取り除いた後などもあって、今でこそ草っぱらですが、以前は児童公園の要部として使われていたのかも知れません。
この丘の頂部こそが古墳で、大和高田市のHPによれば直径約50メートル、2段に築成された円墳で「かん山古墳」と名付けられているそうです。が、もともと尾根を築造して作っているらしく、どこまでが地山で、どこからが古墳なのかは現地でもよくわかりません。
その古墳部分から南に下りると平場があり、広場と遊具コーナーになっています。
なんだか不自然に平坦なので、もともとはすぐ南に隣接する築山古墳(磐園陵墓参考地)の周濠だったところを埋め立てたのではないかと想像します。
遊具は、複合遊具、滑り台、幼児用バケット式も付いたブランコ、揺れる動物遊具など。
わりと新しいものばかりなので、ごく最近に遊具の全面リニューアルがされたようです。
複合遊具は、とくに古墳とは関係なく、デザイン・モチーフは「スピンレーサー」というカッコいいもの。
よくある、パネル部にイラストが書いてあるだけのものではなく、滑り出し部のカバーがレーシングマシンになっています。That's so Cool!
ちなみに発掘調査報告書のデータベース「全国遺跡報告総覧」で閲覧できる「かんやま古墳一次調査」(2003,大和高田市教育委員会)によれば、それまでは「築山児童公園古墳」と呼ばれていたのものを、同調査にあたり地元の俗称である「かん山」を冠することに改めたとのことです。
しかし「かん」って何なのでしょうか。古墳だから「棺」のことですかね。
「児童公園古墳」という呼び名も捨てがたかった築山児童公園とかん山古墳でした。
(2018年6月訪問)
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