このところ登場していた明石市八木地区のお隣、谷八木川の東側が藤江地区です。
藤江は、平城宮跡東院地区から出土した747年(天平19年)の木簡にも「□□国明石郡藤江里」と記されている古い地名で(□部分は不明字)、新幹線の西明石駅からやや西の一帯にあたります。
藤江カイヅカ公園は、この藤江地区の海岸近くの住宅地にある小公園です。
その名の通り、平成以降の公園ではあまり使われなくなったカイヅカイブキが園内のあちこちに使われています。
個人的にはヒノキっぽい香りが好きなのですが、ちょっと放っておくと伸びすぎてこんもりとしてしまい、公園が暗い雰囲気になってしまうところが欠点かも知れません。
さて、そんなカイヅカ公園ですが、明石市が市内各地に整備している「花の歳時記園」の一つとなっており、和歌の碑が設置され、その歌にちなんだ植物が植えられています。
普通ならベンチやテーブルを置く藤棚の下に歌碑を置くくらいですから、かなり大事にされているようです。
その歌というのが「心ありて 風のにほはす 園の梅に 先ずうぐひすの 訪はずやあるべき(紅梅大納言)」と言うもの。
「えっ? カイヅカ公園なのに、梅なの?」というチグハグさに戸惑いますが、常緑のカイヅカイブキでは歳時記に載りようもないので仕方がありません。
そこで園内の梅を探すのですが、1本くらいしか見当たりません。
どうも、この使われていない植え枡が怪しい...
さて、歌碑を通り越して園内に入ると、一面の広場になっており、その外周部に遊具やベンチなどがパラパラと並べられた構造になっています。
遊具は滑り台やシーソー、鉄棒といったオーソドックスなものに加えて、揺れる動物などもあります。
多少目立つのは、立ち乗りする回転遊具。
持ち手が花の形をしていますが、梅の花ではなさそうです。
フジとカイヅカとウメとで彩られた藤江カイヅカ公園でした。
(2018年5月訪問)
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