枚方市にある百済寺跡は、百済の王族の末裔・百済王敬福が建立したとされる寺院跡で、国の特別史跡に指定されています。
そこを公園として保存公開しているのが、百済寺跡公園です。もともと1967年(昭和42年)に整備されたのですが、その後の年月の中で公園としては老朽化してきたため、再整備が行われて2018年(平成30年)春にリニューアルオープンしました。
しかし、私が訪れたのは同年5月だったのですが、まだ完全に再整備が終わったというわけではなさそうで、所々に工事中の箇所が残っていました。
古い案内標柱も抜き倒されていましたし。
古代の建物跡の基壇、柱跡などを半立体的に表示する整備手法は、平城宮跡をはじめ、各地の寺院跡、官衙跡などで採用されているものです。
ここでも色々なバリエーションを見ましたが、解説板などがまだ見当たらなかったため、手法の違いが、何をどのように表しているのかはよくわかりませんでした。
例えば、石積み基壇で、柱跡は土に埋めてあるタイプ、
芝生張り基壇で、柱跡は土に埋めてあるタイプ、
芝生張り基壇で、柱跡はないタイプ、
柱跡が阿部定方式になっているタイプ、
建物ではなく回廊跡だと思うのですが、砂利敷で柱跡は土に埋めてあるタイプなど、おそらく発掘調査に基づいてわかっていることを表現手法の違いで示していると思われるのですが、現地ではまったく情報がなく掴みきれませんでした。
まぁでも、予算の関係で簡略な表現にとどめているところが少なくないことも想像はできます。
そして、そうした史跡としての公園ではありますが、古い時期に地元の方々のために作られた遊具コーナーも残っています。
リニューアルされるとこうした遊具は撤去されることも少なくないのですが、個人的には、全体のデザインに決定的な影響がない範囲であれば残して、少しでも多くの人が史跡公園に来る理由付けになったほうが良いと考えています。
とは言え、遊具そのものは古く、今の時代にそれほど魅力的ではないところは改善の余地ありかも知れません。もしかすると、ここもリニューアル対象になっているかも?
またリニューアル前は、もっと大きく育った樹が多かったので、景観的にも大きく変化し、地元の方々の公園への愛着は色々と揺れ動いているタイミングではないかと思います。
まだまだこれからどうなって行くのか、目が離せない百済寺跡公園でした。
(2018年5月訪問)
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