西新小岩公園は、中川の東岸で戸建住宅と中小規模の工場が混在する地区にある公園です。そうした立地にありがちな変形の鍵型敷地をしており、混み合った市街地で少しでも多くの方向から公園にアプローチできるように工夫がされています。
「鍵型の敷地」を写真でお伝えすることは難しいのですが、上の写真が南側の出入口、下の写真が西側の出入口で、見えている景色がまったく違うことくらいでお察しください。
葛飾区では、区全体で公園への防災施設の設置に力を入れており、災害時の一時集合場所(一時的に避難して、それから小学校などへ移動するための集合場所)になっているこの公園でも、各種の施設が導入されています。
下の写真だけでも、一時集合場所のサイン、過去の水害の際の浸水高を示すサイン、防災無線用スピーカーなどが写っています。
防災無線は、スピーカー、アンテナ、太陽光発電装置、バッテリーなどを備えたもので、よそで見かけるものよりも少し高めに見えます。
おそらく、付近が海抜ゼロメートル地帯にあたることから、浸水に備えて足元を少し高めにしてあるのだろうと思います。
こちらは災害時の井戸と、その横に並ぶ災害用のマンホールトイレ。
マンホールの上にテント付きの仮設トイレを並べ、マンホールの下に埋めてある管に井戸水を流して使います。
これはよくある、いざという時には座板を外してカマドとして使えるスツール。
この製品の性質だと思うのですが、下側のパーツが薄汚くなっていることがよくあります。いちど火を燃やすと塗装が剥がれてこうなってしまうのか、経年劣化が早いのかはわかりませんが、見た目によい印象を与えないのが悩みどころです。
突先に輪っかがついた屋根は、防災対応パーゴラなどと呼ばれるものです。ここにテントなどを引っ掛けて、屋根・壁にすることで、災害時には簡易的な建物代わりとして使うことができるようになります。
ただ、慣れていないと上手に引っ掛けるのにけっこう手間取るので、日頃からの訓練が必要です。
このノッペリした壁は、災害時だけ蛇口を取り付けて使うタイプの水道だと思います。
はっきりわからないのですが、耐震性貯水槽に繋がっているのかも知れません。
そんなこんなで防災施設の紹介ばかりになってしまったのは、遊具広場に保育園の団体さんが遊びに来ていて、近づいて写真を撮ることができなかったからです。
遊具広場にはスパイラル滑り台の付いた複合遊具、幼児向けに白い柵で囲まれたスペースにも滑り部が2つ付いた滑り台があります。
防災は大切な役割ですが、それ以上に普段から子供たちに親しまれていることが安心できる西新小岩公園でした。
(2016年10月訪問)
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