沖縄本島にある本部(もとぶ)港は、1975年(昭和50年)に沖縄海洋博が開かれた際に大型船舶が接岸できるように拡大整備された港で、今帰仁村の運天港と並んで本島北部では主要な港湾となっています。
この港の南端にあるのが崎本部緑地で、見たところ、ここ数年の間に作られた港湾緑地であるようです。
港の外れとは書きましたが、すぐそばには砂浜が続いており、「ゴリラチョップ」と呼ばれるダイビングやシュノーケリングの有名ポイントになっています。下写真の右端に写っている岩を向こう側から見ると、ゴリラがチョップしている風に見えるそうです。
沖縄本島の西海岸では、とくに冬場は波が荒くて沖合のポイントではダイビングなどが楽しめないことが多いのですが、ここは島陰でいつでも穏やかなので、年中お客さんを案内したいショップにとっては有難いポイントなのではないかと思われます。
また、なによりも車で乗り付けたらすぐに海というところがお手軽です。
おそらくは、そうした利用を見込んでの緑地整備なのでしょうが、いささか過剰な感もあって、利用者の方々はどう思っているのかが少し気になるところです。
例えば、この要塞みたいな消波ブロックの壁とか、
つらい労働を終えた帰り道みたいな階段とか、
神殿のような更衣室&シャワー室など、ダイビングやシュノーケリングのように自然に親しむ活動の場所としては施設が目立ちすぎる感もあるのですが、どうでしょう。
だいたい、消波ブロックが守っている堤が、人に対して大きすぎるのです。高潮や津波への対策など目的あってのことだとというのはわかるのですが、陸側から見て6~7メートル海側からだと10メートル以上あるので、ちょっとした小山のようです。
陸地側は一面の芝生にすることで、圧迫感が出ないように工夫されているのですが、それだけでは隠しきれない違和感もある崎本部緑地でした。
(2016年9月訪問)
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