若松鷹取公園は、No.1378 海運双子池公園と同じ地区内にあり、阪神・淡路大震災の復興区画整理事業の中で整備された公園です。
南北に走る道路を挟んで東西2つに分かれており、どちらかと言えば東側が多目的に使える広場、西側が遊具のある子供向けの広場になっています。
ちなみに園名板には「わかたか」と略称が刻まれていますので、フルネームで「わかまつたかとり」と呼ぶのは野暮なのかも知れません。
この写真ではわかりにくいのですが、道路沿いに設けられた公園の外周柵は取り外せるようになっており、地区の行事や災害時などには、柵を取り外して道路を通行止めにすることで、両ブロックを一体的に使えるようになっています。
この角度で見ると、2面の広場が1面にみえるでしょうか。
こちらは東側ブロックのおおむね全体像。
道沿いの公園内外どちらからも使いやすい位置に休憩所を置き、広場部分には大人向けの健康器具が何点か設置されています。
また、花壇の中に震災慰霊碑「鎮魂」が建立されています。おそらく、合掌をデザインしているものと思われます。
●碑文より
忘れることができない あの日、あのとき忘れてはいけない、あの人すべてを焼かれ、すべてを無くし、尊い人命を失った、一月十七日。さいがいのいたみによって、学んだいのちと、扶け合うこころと、備えへの大切さ。あの阪神・淡路大震災の、記憶と教訓を風化させずのちのちまで語り継ぐために、多くの人が倒れたこの地、この上に鎮魂への思いと忘れぬ誓いをこめてこの碑を建て伝へ続けます。平成13年2月25日 神戸市長田区 旭若松連合会
一方の西側ブロックは、地域の方々によってたくさんの花壇や植木鉢が美しく飾られていました。
その一番奥に、小ぶりの複合遊具がひとつ。少々、隅に寄せすぎのような気もします。
その複合遊具の下を流れてブロックをぐるりと3/4周するようにせせらぎが設けられているのですが、訪れた時は肝心のポンプが停止中で、水は流れていませんでした。
電気ポンプで汲み上げる仕様の施設については、年数が経つとどうしても止まりがちです。
こちらは西ブロックにある復興区画整理事業の完成記念碑。
周囲には震災の爪痕を残すものは少なくなり、震災後に建ったマンションなどに引っ越してきた人が増えて人も入れ替わっているものと思われますが、その中で記憶と思いを伝える拠り所となっているわかたか公園でした。
●阪神・淡路大震災を語り継ぐモニュメントについてはこちらも
(2013年5月訪問)
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