まず「なぜヒマラヤ?」と思うわけですが、おそらく園内にヒマラヤスギが植えられているからだと思います(ちなみに明石市には「西島ヒマラヤ公園」もあります)。もっとも、それならば「ヒマラヤスギ公園」で構わないのにあえて「ヒマラヤ公園」としたところに、命名した人に目立とう精神があったことは否めないと思います。
そして、下写真の中央がヒマラヤスギですが、隣のクスノキに完全に格負けしています。
というか、どちらも大きく立派に育つ樹なのに、小ぢんまりと切り詰められて寂しい限りです。
日本の公園でも大きく育てば高さ30メートル以上になることも多い樹種なのですが、ここでは3メートルくらいです。住宅が近いので仕方のないことですが、それならもう少し小さくても見栄えのする樹種をシンボルにすれば良かったのに、とも思います。
No.254 新浜公園のヒマラヤスギ |
それに輪をかけてややこしいのが、こちらの石碑。
明石市が市内各所の公園で展開している「花の歳時記園」の石碑なのですが、この公園は「藤の公園」になっているのです。
明治時代に輸入されたヒマラヤスギが源氏物語に登場するわけはないのですが、どうせならヒマラヤスギの歌にして欲しかったところです。
ちなみにヒマラヤスギは、名前はスギですがマツ科の植物。秋が深まる頃、マツに似た花が開きます(マツ科なのに「マツに似た」と言うのも変ですが)。
●解説文より
たおやめの 袖にまがへる 藤の花 見る人からや 色もまさらむ
【歌意】しなやかな女性の 袖にも見まちがえる 藤の花は、
見る人によっていっそう 色美しくなるでしょう(美しさをますでしょう)
しかしフジの公園とは言え、藤棚もそれほど大きなものではありません。
よく茂っているし、周囲の道路からもよく見える位置に植えられているので、花の季節は美しく映えるのだろうと思いますが。
それほど広い園内でもなく、遊具も置かなければならないので、色々な思いを詰め込むには場所が足りません。
その時々の事情があってのこととは思いますが、もう少し芯になる考えが欲しい上の丸ヒマラヤ公園でした。
(2016年5月訪問)
『西島ヒマラヤ公園』は私の近所にあります。同じように『花の歳時記』歌碑もあります。ヒマラヤ杉の存在については私が見分け出来ないので分かりません。しかし、今回、『西島ヒマラヤ公園』の樹木について、全てを写真を撮ってGoogle Mapにアップしました。お手すきの時にでも、Google Mapで『西島ヒマラヤ公園』を検索頂き、ご確認頂ければ幸いです。
返信削除林さま
削除こんにちは、ブログ作者です。コメントありがとうございます。
西島ヒマラヤ公園の写真、見てみました。こちらにも道沿いに2本ほど、ヒマラヤスギらしき樹木がありますね。上の丸のヒマラヤスギに負けず劣らず、枝も幹も小さく切り詰められていて、気の毒なほどですが。
植えた時の事情はわからないのですが、ヒマラヤスギはすごく大きく育つので、街なかの小さな公園には似合わない樹種です。もう少し広々としたところに植えてあげたかったですね。
今後も拙ブログをよろしくお願いいたします。
早速に返信頂戴しありがとうございました。どうして西島『ヒマラヤ』公園なのだろう?とズッと思っていたのですが、お陰様で理由が分かり、スッとしました。それにしても、日本の公園は狭いスペースに色々詰め込もうとして方向性が定まっていない事が多いですね。
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