園内は水尾川という川を挟んで2つのブロックに分かれ、川を渡る2本の橋で繋がっています。下写真は、2本のうち上流側の橋からさらに上流を見たところ。川の両岸ともが津田公園です。
水尾川の護岸は切り立っており、流れのそばまで下りられるような構造にはなっていないのですが、川沿いには桜並木の遊歩道があって気軽に散策できるようになっています。
私が訪れたのは3月の終わりでしたが、この年はサクラの開花が遅めで、五分咲きにも少し物足りないくらいでした。
ところで、この水尾川を渡る時、不自然なまでに直線になっている形状を見て、「周囲の区画整理と合わせて河川改修をしたんだな」と感じたので、古い航空写真で確認してみました。
すると改修どころではなく、公園付近ではほぼ新しく開削されている状況が写真に残っていました。
現在の状況「Mapion」より http://www.mapion.co.jp/ |
公園よりも上流(右上方向)には、ごく細い小河川がうっすらと見えるようにも思いますが、どうもはっきりしません。また下流の北側にも蛇行した小河川が見えますが、これは水尾川とは別の水路として整備された模様です。
1970年の状況「国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス」より 整理番号:MKK706/コース番号:C2/写真番号:3/撮影年月日:1970/04/27(昭45) http://mapps.gsi.go.jp/ |
わざわざ開削した川の両側に公園を作るのであれば、もう少し南北のブロック同士や公園と川との繋がりを考慮に入れても良かったと思うのですが、現状では、それぞれが独立した感じで存在しています。
まず川の南ブロック。
中学校に隣接しており、多目的グラウンドやテニスコートもあって、どちらかと言えばスポーツ向けのブロックです。
また北側と比べると樹木が大きく育っており、南側の方がかなり前に開園したようにも思います。
しかし南ブロックの一番のシンボルは、なんと言ってもタコ滑り台のある遊具広場でしょう。大きな砂場の中央にタコ滑り台、周りには仲間のヤドカリやカニたちを従えています。
本来はタコ滑り台に顔はないのですが、どこかの段階で顔が描かれてる物件も少なくありません。この公園ではおでこのシワまで描かれて、ちょっとオトボケ顔になっています。
横や斜めから見ても、美しい造形をしています。
海の仲間達は、タコの前面を守るように配置されています。
仲間のヤドカリには、背負った貝殻が上を向いているものと横を向いているものがあるのですが、ここには両方が揃っていました。
少し離れたところで、タツノオトシゴ三兄弟が公園内への自動車の侵入を防ぐために目を光らせています。
タコ滑り台が目立ちすぎていますが、体を動かすばかりでなく落ち着いた遊びをしたい子供たちには、ままごとやお店ごっこのできる小さな村もあります。
この日は実際に保育園の子供達が遊んでいたので、写真は少し遠目から失礼します。
タコの広場からは少し離れた森の中に、もう一つの遊具広場もあります。
施設内容は小さな児童公園並ですが、森に囲まれた草っぱらなので、タコの広場とはまた違った趣があります。
このように昭和テイストで固められた南ブロックに対して、北ブロックは平成風の施設が揃っています。
エントランス広場からして雰囲気がまったく異なり、ここにタツノオトシゴがいると随分と場違いになることでしょう。
トイレもクール。必要以上に屋根が高いように見えますが、屋根裏を何かの用途に使っているのでしょうか。
園内も今風で、大きな広場に周回園路を通し、あまり高木や灌木を植えずに見通しのよい空間を確保しています。
この広場の一角に遊具広場があり、大型複合遊具と、斬新なデザインの登攀遊具が設置されています。
複合遊具はいくつかの滑り台、橋、トンネル、ターザンロープなどの組み合わさったもので、並の公園ならこれだけでも十分なサイズです。
しかし、ここにはもう一点、強力な遊具があります。
商品名”EVOS(イーボス)”というシリーズですが、太いパイプ製のアーチにネット、グラグラ揺れるリングなどを組み合わせた一種のアスレチック遊具で、どこに掴まっても不安定な状態になるため、普通のジャングルジムなどとは違った遊びができます。
遊具メーカーのカタログでは見たことがあったのですが、実際に公園に設置されているのは初めて見ました。
公園の広さの割には少ないのですが、15台分程度の駐車場があり、休日にはけっこう遠くから遊びに来る人もいるのではないかと思う津田公園でした。
(2016年3月訪問)
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