沖縄市の中心地、胡屋十字路の北側に「中央1~4丁目」という町が広がります。この付近は、戦後間もなくに米軍が用地の一部を開放して兵士相手に物販や飲食、そして水商売などを行なう 「ビジネスセンター」として開発させた地区にあたります。
1980年代に入り、地区の中央を貫くセンター通り(もしくはBC通り:Business Center Street)が中央パークアベニューという名で再整備されたあたりから徐々に呼称が変わっていったと思われ、今はあまり「センター」という名は残っていません。
しかし「消えた地名」は、往々にして公園名に残りがちです。そんなわけで、沖縄市のセンター公園です。
琉球石灰岩の岩山を使ったこの公園は、ほぼ全域にわたって沖縄特有の大型の墓がいくつもあって、中には相当古いものもあるのか「センター公園内遺物散布地」として沖縄市の文化財一覧に掲載されているほどです。
どこまでが公園敷地で、どの道がお墓の道なのか全くわかりません。またその区別をすることにあまり意味はなさそうです。
この石積みのようなものも、全部お墓のパーツですね。とくに墓地公園というわけでも無いのですが、
そんなお墓の間を縫うような園路を上って行くと、丘の頂上に展望台がありました。
建てた後に周囲の土砂が流亡しているようで、階段の取り付け部はコンクリートが浮き上がってしまい、けっこう危険な状態です。
展望台の中まで上ってみたかったのですが、私の目の前で高校生のカップルが上っていったので遠慮することにしました。
遊具はほとんど無いのですが、住宅に近いところにガケ滑り台と砂場だけがあります。
そして園内の各地に、かつてテーブル&スツールであったと思われる切り株がたくさん散らばっています。
徐々に朽ち果てつつあるコンクリート製の切り株が遺跡のように見えてくるセンター公園でした。
(2016年2月訪問)
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