九州の鉄道網の玄関口であるJR博多駅ですが、昭和の中頃までは今よりも西に600メートルほど離れたところにありました。50年ほど前に、その駅が老朽化・手狭になり、山陽新幹線も開通するので現在地に移転となり、それまでは畑地が多かった現駅周辺の区画整理や町名変更がおこなわれました。
その折に、かつて福岡藩直営の高麗人参畑があったことに因むという「人参町」「人参畑」という町名・字名が廃止になったそうで、その名を今に残すのが「人参(にんじん)公園」ということになります。
というわけで、あくまで地名由来の公園名であるため、公園内にはとくに人参にちなむものはありません。
もっとも、ニンジン型のトイレや遊具を置いたところで、ここは西洋ニンジンではなく朝鮮人参なので場違いになってしまいます。
公園の仕立てとしては、いかにも区画整理でできた長方形の整った形状で、真ん中に高木植栽を置いて敷地を二分して、片側が土敷きの広場、もう片側が遊具広場になっています。
立地的には博多駅から徒歩5分くらいの場所ですが、幹線道路からは少し入ったところにあり、周囲にはマンションが増えているようなので、かなり使われている雰囲気があります。
というか、おそらく「公園があることで、その環境を売りにして、隣接地がマンションに建て変わる」動きが出ているのだろうと思います。写真のマンションなど、まさしくそれ狙いの室配置だと思います。
(2015年2月訪問)
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