No.768の古市北公園から200メートルほど離れた、URの大きな団地の隣に古市西北公園があります。
この公園は、もともとは1947年(昭和2年)認可の「大阪市菫之荘土地区画整理事業」の中で計画された公園ですので大阪市の中でもかなり古い部類の公園です。
ただ、周囲のUR団地は1990年代に大規模な建て替えがおこなわれたようで、おそらく公園も同時期に部分的な改修がされたと見えて、比較的新しい雰囲気の構造・施設と古い施設が同居しています。
例えば公園と歩道が一体となり、段差のないバリアフリー構造で園内に入れるところは当節風なのですが、ペンキが剥げて錆の出ている車止めは古臭く感じます。
「コンクリート打ちっ放しにカラータイルでモニュメント風」の物件は1980~90年代の公園でよく見られたもので、中途半端に古い雰囲気を感じてしまいます。
なんかこんな感じのリボンみたいなのが舞っていたのは80年代に描かれた鈴木英人さんのイラストで、そちらは相変わらず格好良く感じるものですが、この物件はそこまで行っていません(というか、もともとの意思や完成度が比較にならないので並べても仕方ないのですが)。
公園内を見渡すと、外周部に見通しを妨げる低灌木がないところは当節風ですが、一方で高木はよく育っており、公園の積み重ねてきた年月を感じさせます。
健康器具の下に敷かれた人工芝も、今どきの事故防止のためというよりは、利用が集まることで地面がえぐられるのを防ぐためのものだと思います。
遊具は比較的新しいものが入っており、再整備からさらに後に、遊具だけ更新されたのかも知れません。
と、そんな古市西北公園で気になる物件は、広場の一角に設けられた時計台を兼ねたスタンド(ベンチ)。いちおう野球場のバックスタンドをイメージしたデザインなのでしょうか。
それぞれは珍しい施設ではありませんが、時計台の足元に座れる場所を作るという発想があまりなかったので新鮮に感じます。
意図してのものか、時計のポールを保護する効果や、子供たちが走り回ってポールにぶつかる危険を減らす効果も出ています。
もう一つは、パーゴラのように見えて、実はケヤキの樹の周りを囲んでいるだけの物件。
当然、葉が茂っている時は日除け・雨除けの効果がありますが、葉が落ちれば効果はなくなります。
それならば樹の下にベンチを置くだけで良かったと思うのですが、あえて枠で囲んだところはデザイン重視の姿勢なのだろうと思います。
ということで、個人的には色々と楽しめるところの多い古市西北公園でした。
そのポイントが、読者の皆さんと共有できることを祈ります(笑)
(2014年6月訪問)
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