マンガ家の水木しげるは、鳥取県境港市の出身、東京都調布市に長く暮らしていることで、それぞれのまちに氏の妖怪マンガを活かした施設(水木しげるロードや鬼太郎茶屋)がありますが、作家としてのスタートは、実は神戸でした。
兵庫区の水木通に住んで、アパート経営のかたわら紙芝居作家を始めた武良茂は、町名からペンネームをとり「水木しげる」を名乗ったのです(周りの人が本名の「武良(むら)」をちゃんと読めずに「水木さん」とばかり呼ぶので、それをペンネームとしたとか)。
水木公園は、その水木通にあります。もっとも、アパートがあったのは2丁目、公園があるのは9丁目で、1キロ以上離れています。
当然のことながら、とくに水木しげるに関連するものなど何もない、シンプルな児童公園仕立てです。
両側に住宅があり、街区の中ほどを貫いて2方向の道路に面しています。南側の出入口は、パーゴラで公園門がつくられています。
園内の施設・遊具も一本足の休憩所、小ぶりな複合遊具、2連ブランコなどシンプルなものばかりです。
一本足のパーゴラは、阪神・淡路大震災で倒れたり、その後も施設老朽化で危険なものが多いため、徐々に柱の多いものや屋根の軽いものに置き換わっているのですが、ここでは現役でした。
東西両側に建物があって、ややもすれば暗くなってしまいがちな構造なのですが、道路に面した側が開放的な構造になっていて見通しも良く、水木しげる特有の暗さとは縁のなさそうな水木公園でした。
(2014年6月訪問)
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