阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた芦屋市の津知町、川西町の復興区画整理でできた5つの小公園の現在を見に行くシリーズ。最後となる5つめは川西北公園。住宅街の角地につくられた広場だけの公園です。
公園施設と呼べるのは、パーゴラ&ベンチと、災害時用に使える手押し井戸。あとは花壇くらいです。
木陰の井戸が、なんとなく田舎の農家のような風情を醸し出しています。
井戸水でスイカを冷やすと、なお絵になるように思います。
手押し井戸については、津知地域5ヵ所の公園すべてに整備されています(No.714 津知北公園のポンプは壊れていましたが)。これはやはり、震災後に生活用水で苦労した経験が活きていると考えられます。
一方で、全国の小公園の整備・改修で採用されることが多いマンホールトイレやかまどベンチなどはありません。これは、芦屋市では災害時の避難場所は学校や集会所などが指定されており、公園はそれに該当しない(すなわちトイレや煮炊きは公園ではおこなわない計画となっている)からだろうと思います。
このあたりは自治体によって判断が異なるところですが、「防災目的」だからといって施設を入れすぎると日常の管理手間が増えますし、管理しないまま訓練で使おうとしたら使い方がわからなくなっている防災施設も多いと聞きます。
ですので数百平米までという公園規模や震災復興によって耐震・耐火住宅ばかりになった周辺住宅地の状況を考えあわせれば、津知地区の公園ではこれくらいの整備内容が妥当だろうと思いました。
(2014年5月訪問)
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