熊本市電に「神水(くわみず)・市民病院前」という停留所があります。近くには美しい湧き水の流れと池で知られる神水苑(しんすいえん)という庭園があり、今は結婚式場として使われています。その神水苑周辺の町名が神水、神水本町なので、庭園から300メートルほど離れたところに庭園とも水とも特に関係ない神水公園という都市公園があります。
そして、神水公園からさらに400メートルほど離れたところに、神水町(くわみずまち)公園があります。現在は町名も水前寺になっており、由来の神水苑とはまったく縁遠い狭小公園です。
1.5メートルほどの高さに盛られた熊本県庁の擁壁沿いに、住宅地の区画道路との間の細長い三角形の敷地形状になっています。
施設的には児童公園仕立てで、わずかに広くなった三角形の底辺部分に滑り台と揺れる動物が設置されています。
訪れたのが冬の雨の日だったので写真はイマイチですが、近所の方が置いた花の植木鉢が並ぶあたりは下町っぽい雰囲気です。
ちょっと目を引いたのは、この生真面目な車止め。
この狭い路地からどんな車が入ってくるのを止めようとしたのか...
ところで隣にある熊本県庁なのですが、私が色々と訪ねた自治体庁舎の中でも一番かと思われる緑被率(ある土地の区域において樹林や草地に覆われた範囲の面積割合)です。
敷地面積は約10ヘクタールあるのに対して、建築面積はその1/5もないくらいで、敷地に入ってから庁舎建物までの辿り着かなさは、ちょっとしたお城くらいに感じます。
広いので敷地内に車道が通っているのですが、それを除けば園地・樹林として管理されており、下手な公園以上の緑空間になっています。
このデカい公園的スペースの隣に、あの小さな神水町公園があるのかと思うと、なんだか笑ってしまいます。
(2013年12月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿