横浜駅の北500mほどのところを、旧東海道が通っています。街道は切り立った台地の崖そばを通っており、かつては海沿いの景勝地として知られた場所だったということです。
幕末には、このあたりに神奈川宿の西関門が置かれていたそうで、現在は旧街道沿いに神奈川台関門跡、袖ヶ浦見晴所の記念碑が設置されています。
その崖のあたりの高くなった土地が古くは台町(だいちょう)と呼ばれており、その中でも一番高い所に上台町(かみだいちょう)公園があります。
周囲はURの団地に囲まれており、それと同時期に開設されたのではないかと思われます。
なんと言っても眺めが良い公園で、横浜駅と、その先のみなとみらいの方まで見渡せます。
「港が見える丘」には及びませんが、意外に隠れた夜景スポットかも知れません。もっとも、見渡す先は高いビルばかりで往年の袖ヶ浦の見晴とはいきませんが。
公園内は、やや細長い敷地に遊具はブランコと砂場だけ、あとは広場という構成です。
広場の中ほどにも唐突に高木が植えられており、なんらか改修されて今に至っている雰囲気が伝わってきます。
ところで横浜市では、「公園緑地アーカイブス」というウェブページを作成しており、公園の古い写真を公開しています。その中に1967年の上台町公園がありました(実際の公園を訪れる前にこれの存在を知っていたら、同じアングルで撮影するようにしたのですが、残念ながら上手に見比べられる写真はありません)。
当時は、コンクリート製の遊具がたくさん導入されていたようです。
当たり前ですが、樹がずいぶんと大きくなり、遊具や設備はほとんどが入れ替えられています。パーゴラの柱だけがそのままなのではないでしょうか。
日本の公園も、できてから40年、50年経つものが増えてきていますので、当時と今とを比較できるこうした資料は面白いと思います。
●横浜市公園緑地アーカイブス
●神奈川台町で150年 料亭「田中家」のページ
(2013年4月訪問)
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