月見里公園は、甲子園球場の外野側の出入口から100mほど離れたところにある小公園です。
難読地名では「月見里」と書いて「やまなし(山がないので月がよく見えると解く)」と読むと聞きますが、本当にそう読む地名がどこにあるのかは知りません。ここの公園名は「つきみさと公園」です。
ただ、この辺りは昭和初期に武庫川の改修でできた廃川敷を開発したエリアなので、その際の住宅地に付けられた佳名ではないかと思います。
そもそも、この公園のある付近は、以前は「月見の里」と呼ばれていたそうで、これが古くからの地名や小字に因むものなのかは資料不足で分かりませんが、本ブログでよく参照している日文研の所蔵地図データベースで1933年(昭和8年)の『西宮市最新地図 合併記念』を見ると、甲子園球場のすぐ南にその名が見えます。
さて、現在の月見里公園。上の地図でもよくわかるように、甲子園球場から目と鼻の先で、住宅越しに球場のナイター照明灯がよく見えます。
西宮市の進める「花の名所公園」計画では、サルスベリの公園となっています。が、訪れたのが3月だったので花は花壇にボチボチと言ったところ。
園内は、南側に大きく多目的広場を取り、そことは桜並木とフェンスとで区切った北側に遊具広場、蒸気機関車、地区公民館などを配しています。
この公園のシンボルとも言える蒸気機関車C11-311号機は、全体をフェンスに覆われた檻の中に入っています。
機関車の前後には線路や鉄橋もあって、機関車を中心に据えたデザインがされています。
鉄橋の下を流れる川には、色とりどりの魚が泳いでいます。
また、いつ頃に建ったのかは分かりませんが、地区公民館の建物も蒸気機関車と雰囲気を合わせて、レトロ駅舎風のオシャレな外観をしています。
このように機関車中心の公園なのですが、肝心の機関車はと言えば、テント屋根があるので大事にされている方だとは思いますが、おそらく公園にやってきた1976年(昭和51年)から40年近く、ほとんど手入れをされていないのではないでしょうか。錆びや塗装の剥がれがひどくなっています。
せっかくなので、まずは機関車の再塗装、それから全体をもう一度きれいに再整備をして欲しい月見里公園でした。
(2013年3月訪問)
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