No.272のもとまち公園から東へ向かうと、JRの線路に沿った細い坂道に出ます。ここが出羽坂です。
現地には区の教育委員会が立てた坂名に関する案内板があるのですが、“明治維新後、この坂上に旧松江藩主であった松平伯爵の屋敷が移転してきたため、こう呼ばれるようになった。松平邸内には、修徳園とよばれる名庭があったが、太平洋戦争後取り壊された”としか書かれていません。松平伯爵が江戸時代には出羽守の官位にあったことに触れなければ、出羽坂の説明にはならないと思うのですが...なかなかハードルの高い案内板です。
その坂の横にある細長い遊び場が出羽坂児童遊園です。坂裾の不整形の土地をなんとか公園にしており、施設はブランコと動物遊具、ベンチくらいです。
写真左手にフェンスを挟んで建っているのは二葉保育園・乳児園という施設なのですが、そちらにもしっかりと遊具がありますので、あまり児童遊園まで出てくることもないだろうと思われます。
ちなみに二葉保育園は、この辺りが貧民窟だった時代から100年以上の伝統を持つ著名な児童福祉施設です。この場所には、もともとNo.271のみなみもと町公園と一続きの宮内省用地があったのですが、その一部を借り受けて1906年(明治39年)から幼稚園を運営しておられます(震災、戦災での中断はあったようですが)。
さて公園内のブランコは、ツリー型と言われますが何故かサボテンを連想させるデザインのもの。一本足なので狭いスペースにも設置しやすいのではないかと思います。
動物遊具はパンダ、キリン、リスがキノコの森に遊ぶというもの。
中央線への憧れが強いキリンが住んでいる出羽坂児童遊園でした。
(2012年11月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿