「名は体を表す」と言いますが、「高知県立 土佐西南大規模公園」という名前からはどのような公園が思い浮かぶでしょうか。なんとなく想像はできても、「大規模公園」がわかりにくいかも知れません。
その正体は、高知県の西南の方にある四万十市、旧大方町、旧佐賀町の3つの町(現在は旧大方町と旧佐賀町は合併して黒潮町)に分かれて3地区、それぞれに海岸沿いの砂浜や松林などを活かしたキャンプ場や広場、宿泊施設、スポーツ施設などを持つ海浜型のレクリエーション公園として整備されているものです。
今回はそのうちでも中心となる大方地区へ行ってきました。
大方地区は戦国時代末から植林が始まったと伝えられる「入野松原」を中心に、約3kmの海岸沿いに広がっており、ホテル、文学館、ホールなどの文化施設、野球場、体育館、テニスコートなどのスポーツ施設、キャンプ場、サイクリングコース、さらに隣接地にはクジラウォッチングの船が出る漁港、物産館、ウミガメが産卵に来る砂浜などもあり、かなり盛りだくさんの内容となっています。
あまりに盛り沢山なので全体をゆっくりと見て回ることはできなかったのですが、ざっくりと。
右が松林、左が太平洋です。
この写真では海浜植物の草むらがずいぶんと広いようにも見えますが、砂浜も草むらもそれぞれ幅広で、両方をまとめて撮影することが難しいのです。
砂浜まで出て行ってから撮ればこんな感じ。砂浜のあちこちでウミガメの産卵場所が見られました。
ただし地元の保護関係者の方が卵を掘り返した跡です。
ちなみに地元では、白い砂浜と緑の松林、打ち寄せる波、風の跡等々が描く風景こそが美しいということで「砂浜美術館」と呼んで、様々なイベントの舞台として育んでいます。
ところで、さっきから松林と呼んでいますが、防風林自体も非常に幅広で、風当たりが弱い陸地側では、マツではなくうっそうとした広葉樹林になっています。
また厳密に言えば公園区域ではないのでしょうが、防風林に守られた砂地の土地にはらっきょう畑が広がっています。訪れたのはちょうど収穫時期で、公園中にらっきょうの香りが漂うほどでした。
こちらはホテル。それほど大きなものではなく、泊まろうと思ったら平日なのに部屋が取れませんでした。
ホテルの近くの砂浜では、結婚式の記念写真かモデル写真の撮影中でした。
公園内のベンチはクジラ型。ここから海を見るとクジラが見えるかも知れません。
●土佐西南大規模公園のページ
●入野松原について詳しいページ(谷忠澄が植林したのは江戸時代ではないけれど)
(2012年9月訪問)
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