東灘区の住吉川の東側、山沿いが旧・本山村、浜沿いが旧・魚崎町、本庄村です。
もともと神戸と大阪の間にあって交通の便がよく、酒造業やら農漁業やらで経済的にも強かったので独立した地域でしたが、1950年に神戸市に編入されました。
その本山村の字田中は、小字では「平田」「米田」「久保田」「五反田」「六反田」「高田」「上高田」「下高田」等々、「どんだけ田んぼの中やねん!」とツッコミを入れたくなるような地区ですが、そこで唯一「中ノ町」という都会的な響きを持つ小字(と言っても多少家が集まっていた程度でしょうが)に、現在の中之町公園はあります。

もっとも、今は近所も家ばかりになってしまい、阪神・淡路大震災後はマンションもずいぶんと増えたので、周りと比べてどのような違いがあったのかはよくわかりません。
公園としても、そこそこ面積があって隣に地区公民館があるほかには、取り立てて目立つところはありません。
敷地の東側に、割合新しい複合遊具とタイヤブランコ、東屋などが、敷地の南側にはブランコや滑り台、砂場があり、残ったところが広場です。
中之町公園(神戸市東灘区)
中之町公園(神戸市東灘区)

公園の北側には、阪神・淡路大震災の慰霊碑、そしてなんの記念かよくわからない石碑があります。
台座もあわせれば高さ5mにも及ぼうかという巨大な石碑には、「昭代徳及壤」と書いてあります。漢文の素養がないので適当ですが「平和な世(昭和?)の徳が農地に及ぶ」という意味のように思いますので、昭和初期の耕地整理の記念碑なのではないかと想像します。でも明治時代のことを照代と呼ぶこともあるようなので、よくわかりません。
ちなみに地震の折には、この石碑もきれいに転げ落ちていました。
中之町公園(神戸市東灘区)

中之町公園(神戸市東灘区)

●阪神・淡路大震災モニュメントについてはこちらも

(2012年8月訪問)

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