富山市の西部、旧・婦中町にある安田城跡(国史跡)は、公園という名前はついていませんが文化財保存のための環境整備事業(復元、広場、展示施設等の整備)がおこなわれており、一般的な言葉でいうところの歴史公園、史跡公園として公開されています。
お城や城跡そのものについては富山市埋蔵文化財センターのページなどで見ていただければと思いますが、16世紀末頃の平城の形をよく残しており、土塁とすぐ近くを流れる川から引き込んだ水堀が特徴的な城跡です。
形状は、現地でもらったリーフレットに出ている空撮を見れば一目瞭然ですので、引用させてもらいます。
復元にあたっても特徴がよくわかるように、土塁はほぼ芝生で覆い、樹木も少なめにして(おそらく復元整備前からあった大物だけを残している)、土塁と水堀とがしっかりと目立つようにしてあります。
これが富山平野の広々とした扇状地形や、周囲にあまり家が多くないこととも相俟って非常にスッキリとした景観を生み出しています。
また水堀には、ちょっと多すぎるのではないかと思うくらいの蓮が育っており、初夏の花の時期には美しくなるものと思われます(レンコンも取れるかも)。
城跡だけでは今ひとつ集客にはつながらないところもありますので、花などの名物があるのは良いことだと思います。
展示施設としては史跡区域外に資料館があり、また郭内でも復元土塁の一部を使って実際の土塁遺構の断面標本を展示しています。
(2012年8月訪問)
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