由緒ある「お茶の水」という名を公園名に冠してはいますが、地名の由来となった湧き水や井戸とは関係は無いようです。
いちおう中心部には遊具が据えられて児童公園仕立てになっているのですが、御茶ノ水駅から徒歩3分・本郷通りに面すという立地では、当節なかなか子供の利用は少ないらしく、遊具はかなりくたびれていました。
その分、ちょっとした休憩場所としての利用は盛んで、会社員風、学生風の方々がひっきりなしに立ち寄っていました。
特徴的なのは、コンクリート製の「山」遊具。たいていの公園の山遊具は、クライミングウォールのような壁と滑り台を組み合わせたような形で山を「思わせる」わけですが、この公園のものは、上に樹を植えることで山を「模して」います。
樹の大きさからして、植え枡と山とを兼ねてつくったものではないかと思います。
中央左が山遊具。少し写真がわかりにくい... 奥に見えるのは湯島聖堂の屋根 |
滑り台を下りると瓢箪砂場 |
(2012年7月訪問)
【2013年11月追記】
久しぶりにお茶の水方面に行く用事があったので、 わかりにくかった山遊具の写真を撮り直してきました。
1990年頃まではスロープの部分が頂上でつながったアーチ状の形で、その下に大人でも通れる大きさのトンネルが貫通していました。
返信削除それが災いしてホームレスが住み着くことがあり、いつからかトンネルは板で塞がれました。
それでも板が剥がされることがあったのか、アーチ上部ごと崩されてコンクリートでトンネルを埋められ、今の形に。
ブランコやゴンドラや回転遊具もありましたが、その頃に全て撤去され、存在意義は喫煙所だけになってしまった。
バブルのドーナツ化を過ぎ、都心回帰の動きから子供も増えつつありますが、この公園にはもう戻ってきませんね。
匿名様
返信削除こんにちは、ブログ作者です。コメントありがとうございます。
ご近所で公園の変遷を見守っておられる方なのでしょうか。どうにも遊具としての設計思想がわかりにくいと感じていた物件について、変遷を教えていただき有り難うございます。
コメントを読ませていただくと、背景には都心の公園ならではの悩み事が隠れていることがわかり、より一層の関心が深まります。
公園も時代や周辺環境の変化とともに変わらないといけないものだと考えますが、最近の都心の小公園は喫煙場所としての価値しか認められていないように見えて、悲しくなるものも少なくありません。
お茶の水公園は立地が良く多くの人が立ち寄りやすいのですが、それだけに扱いが難しい公園だと思います。もう少し、ご近所にお住いの方にとっても意義のある姿を取り戻せれば良いのですが...
そんなことを日々考えながらあちこちの公園のことを書いていますので、今後とも本ブログをよろしくお願いいたします。