さて、源氏物語には、都を離れて須磨に暮らしていた光源氏が、自ら植えた桜が翌年の春に花をつけるという場面があるそうです。植えた翌年に咲くということは、今でいう中木苗(ちゅうぼくなえ)、4~5年生くらいの若い木だということで、これを「若木の桜(わかぎのさくら)」と呼びます。
さらにこれが古刹・須磨寺に伝わっていることになっていて、源平合戦の折には、弁慶だか熊谷直実だかが「桜の一枝(いっし)を折ったものは、指を一本(いっし)折るからね」となんだか怖い札を立てたという話があります。
いずれにしても文学上の話なのですが、土地の伝承としては面白く、それにちなんで付けられた町名が若木町、そこにある若木町公園を訪ねます。







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