さて、天神さま・菅原道真と言えば梅ということになっており、場所によって形は多少違いますが、天満宮には梅の紋が飾られています。
このいわれは「大宰府に流された道真が、京の屋敷に残してきた梅のことを懐かしんで歌を詠んだところ、その梅がはるばる太宰府まで飛んできた」という飛梅伝説に因むものとされます。
ということで、例えば北野天満宮の神紋は梅鉢紋。最近のHPではさらに図案化が進んでいますが、中央に梅の花が咲いています。
北野天満宮HPより引用して表示 https://kitanotenmangu.or.jp/ |
ところがこの話には異聞もあり、神戸市須磨区には「太宰府に下る途中に、須磨の地で松のことを懐かしんだら、松がここまで飛んできた」という飛松伝説が残っています。
板宿八幡神社のHPによれば、”菅公が京都で大切にされていた桜は枯れ、梅は旅の途上芳しい香りを届けてくれました。しかし松は素知らぬ様子でした。菅公は次のような詩を詠まれました。「梅は飛び 桜は枯るる 世の中に 何とて松のつれなかるらむ」すると一夜にしてこの地に松が飛来してきたそうです。当社周辺の「飛松町」「飛松中学校」等の名はこの伝説にちなんだものです。”となっています。
ちなみに、板宿(いたやど)という地名も道真にちなむもので、同じ板宿八幡宮のHPには“昌泰4年(西暦901年)菅公が大宰府への赴任の途中立ち寄られ、板で囲った簡単な宿泊所を設けたことから、この地を「板宿」と呼ばれる由縁となりました。”とも記されています。
さて、そんな板宿駅前の商店街の一角にある飛松東公園。アーケード商店街から角を曲がった路地に面しており、間口は広いのですが奥が浅く、三方を建物に囲まれた敷地をしています。
立地から夜間・早朝の利用に近隣トラブルが生じやすいと思われ、全体がフェンスで囲まれて限られた時間だけ開園する全フェンス型の姿になっています。
園内に入ると、細長い敷地の半分くらいが遊具コーナー、もう半分くらいが休憩所周りの園地という区切りになっています。
遊具は背の低い滑り台と恐竜型の揺れる動物遊具。敷地の規模にもあった、幼児向けのものが置かれています。
全体がフェンスで囲まれ、出入口も限定されているので、近くの保育所などから遊びに来るのに適しています。
揺れる動物は恐竜型3。神戸市内ではよく見かけるタイプです。
一方、こちらは休憩所周りの園地。丸屋根の休憩所の下に丸くベンチが置かれ、さらにその外側に丸く、足つぼ歩道などのちょっとした健康器具が置かれています。
“飛松”の名前の割には、園内には松が見当たらないので、この休憩所を笠松に見立てる飛松東公園でした。
なお園内の3/4くらいは板で囲われていますが、園内での宿泊はできません。
(2024年3月訪問)
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