3552/1000 馬橋公園(東京都杉並区)

2024/02/12

身近な公園 水遊び場 杉並区 東京都

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JR中央線の高円寺駅と阿佐ヶ谷駅の中間やや北あたりに、馬橋(まばし)公園があります。
ここは終戦までは陸軍の通信学校や気象部等が置かれていた軍用地で、その当時は約1.5km東に離れた中野駅前まで軍施設が続いていたようです(中野駅前の現在は、No.801中野四季の森公園で登場しました)。
戦後は、陸軍気象部が機能を移した気象庁気象研究所として使われていましたが、これが1980年(昭和55年)に筑波に移転し、その跡地が杉並区に貸与されて、現在の公園として整備されました。

敷地としては、中央に大きくグラウンドを取り、北側に池や疎林がある園地、西側は公園事務所や備蓄倉庫などの建物、それらの間に遊具や水遊び場を配置しています。

アイテムは非常に多いのですが、中でも気になったのは、公園の休憩所というには巨大すぎる煉瓦柱鉄骨屋根のこの施設。
公園になる前からの建物の再利用だと思うし、戦後間もなくから公園になる直前までの空中写真でも、同じ位置に似たような屋根の建物があるのは確認したのですが、いかんせん園内には解説などが見当たらず、正体は不明です。

空中写真で見ると、建物はいまの屋根の倍くらいの細長さがあるので、この写真の手前側、煉瓦柱だけが続いているあたりまでの建物だったのではないかと思います。

古そうなものと言えば、このへんの敷煉瓦の中に、時々まわりのものと寸法が違う煉瓦が使われていて、角の削れ具合もなんだか古そうに見えるのです。
これらも、公園になる前のものの再利用ではないかと思うのですが、あまり言いすぎて見当外れだと恥ずかしいので、これくらいにしておきます。

そこから南に向かうと、2棟の建物。手前が公園事務所で、奥が防災倉庫です。

公園事務所は、もとは屋根に登れたようなのですが、訪ねた時は閉鎖されていました。
ただ、平屋建物の屋根ですから、登ったところでとくに見晴らしが良いわけ、広いわけでもないので、登って何をしていたのかが不明です。その不明さで、逆に興味が湧いてきます。

そして、上写真の右手に見える石組みあたりから図が水が湧き出すようになっていて、水遊び場まで水路が引き回されています。
水遊び場は、大きなヒマラヤスギやプラタナスなどに囲まれた浅池のような形状をしており、自然風の景色を作っています。

池の畔には2連ブランコやパラレル滑り台が設置された遊具コーナーもあるので、水があってもなくても遊ぶことができます。

そこから北東の方向へ移動すると、ひょうたん型の池に橋が架かり、周りにモミジなど紅葉する樹が多く植えられた園地があります。

池端のベンチでくつろぐのも良し、東屋で佇むのも良し。水遊び場とは違って、大人向けの空間です。

水遊び場の水路はどうみてもポンプ循環でしたが、ここの池はどこから水が引かれているのでしょうか。
下写真の左端に井堰のようなものがあって、水が流れ出ているのは見えるのですが、上流はどこなのかはわかりませんでした。今では使われなくなった農業用水や小河川が、付近に隠れているのかも知れません。

池から東へ進むと、ケヤキやクヌギなどがパラパラと植えられた小さな盛土山の上に、大きな複合遊具が置かれていました。
悪くはないのですが、池を挟んで水遊び場横の幼児広場とは離れているので、ちょっと歳が離れたきょうだいを連れて遊びに来ると、どちらで遊ばせるか迷ってしまいます。

そこから20~30メートル歩くと、公園の東エントランス。ここでは公園の拡張工事が行われていました。隣の公務員宿舎跡地が、公園に編入されるようです。

「工事のお知らせ」を見ると、草地広場を中心に、公園事務所がこちらに移設してきて、防災倉庫も新設されるようです。
公園が広いわりには出入口が限定されていて、それでいて周りは地震災害に弱い密集市街地なので、開口部を増やし、広場や倉庫を増設・分散させることの効果は高いと思います。

でもそうなると、きっと古い公園事務所は取り壊しになるので、それまでに屋上の秘密を知りたいと思った馬橋公園でした。

(2023年10月訪問)

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