宝塚市の長尾台地区は、長尾山系の丘陵地に位置し、谷あいを東西に走るバス道を挟んだ両側の斜面地に低層の住宅地が連なっています。
このバス道は、大正時代にNo.3431 ふじガ丘公園付近が温泉場・遊興地として開発された時に阪急・花屋敷駅(当時)からトロリーバスを通すために開かれたものだそうですが、今は普通の2車線道路です。
バス道南側の住宅地も温泉場と同時に開発が始まったようですが、ざっと歩いてみた感じでは、そんな大正ロマンあふれる住宅は見当たりませんでした。
そんな長尾台1丁目にあるのが、長尾台公園です。
この公園の特徴は、その立地です。
等高線に沿って段切りにされた住宅地の中の、車両が通れる道路には接していない奥まった場所。階段しか繋がっていないので、自転車やベビーカーに子供を載せた人はたどり着くことができません。
園内は大半が平坦地なのですが、この立地からは”ガケにある公園”のラベルを付けたいと思います。
さらに言えば、階段の上下の道のうち、上の道は舗装されていますが、下の道は下水管かなにかを通した後にそのまま埋め戻したような感じで、野趣あふれる状況になっています。
昼間の明るいうちに散歩するには良いのですが、暗くなってから子供だけで通るにはちょっと...という道です。
さらに、その階段とは別に、園内の平場から擁壁の下へ降りていく小階段が設けられています。外階段からひょいと入れるはずなのですが、あえてフェンスで仕切って繋げていないことから、公園施設としてわざわざ設置したものだとわかります。
で、小階段を降りた先というのが、この小段。
いまはただの草むらですが、造成の都合か、転落防止のための小段か、あるいは昔は何かしらの公園施設が置かれていたのかも知れません。
さて、やっと園内の話ですが、立地や地形に比べると施設は一般的なものばかり。
滑り台&砂場、2連ブランコ、鉄棒だけで、児童公園仕立ての物となっています。
今となってはここで遊ぶ子供も多くはないと思いますが、遊具のひとつひとつは並程度の状態には管理されており、いつでも子供たちを迎える準備はできています。
アクセスは悪いけれど眺めは良い長尾台公園でした。
(2023年2月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿