宮内公園は、大正から昭和中期にかけて尼崎市で活躍した実業家の樽谷冨蔵(たるたに・とみぞう)氏の自宅跡(茶室とお庭)を公園にしたものです。
樽谷氏は紙函製造業で成功した後、尼崎商工会会頭のほか、市の緑化公園協会、文化団体協議会など多くの経済団体や公的団体の重職を歴任した人物です。
お庭は住宅時代そのままではなく、全体に園路を通して散策できるようにし、休憩所や竹垣などを配置するなど公園としての整備がされていますが、ウメやマツなど樹木の多くは住宅時代のものを残していると思われ、個人庭の雰囲気があります。
外塀も住宅時代のものでしょうか。
お庭の広い範囲が梅林となっていますが、訪ねたのが5月なので、花にも実にも季節外れでした。
こちらが茶室。前面にスペースがなくて玄関口しか撮影できませんが、茶室本体に待合も付いているようで、けっこう大きな建物です。
訪ねた日はただの平日だったので当然閉まっていましたが、梅の季節には茶会などが開かれるのかも知れません。
庭木や木造建物の手入れは大変ですが、近所にあまりないタイプの公園なので、大切にしていただきたい宮内公園でした。
(2023年5月訪問)
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