兵庫県西宮市にある
廣田神社は、天照大御神之荒御魂をご祭神としており、日本書紀にも登場する古社として「西宮」の名の起こりになったとも伝えられています。
この廣田神社の西~北を囲む社有地の境内林を市が借地する形で、約3.4ヘクタールの風致公園「広田山公園」が開設されています。
そういう性格の公園なので、特段に目立つ施設などはなく、林の中を園路が通り、ところどころにベンチや休憩所が置かれているくらいです。
訪れたのが秋だったため写真にしてもよくわかりませんが、とくにの南側ではアカマツの下にツツジ類がよく育っており、「廣田神社のコバノミツバツツジ群落」として兵庫県の天然記念物に指定されています。
昭和の初め頃は、神社の周りの今は住宅地になっているあたりもツツジの山で、春の花の季節には多くの人が遊山に訪れたそうです。
今でも休憩所の周りなどは株も大きく立派で、良い季節に訪ねたならば、さぞ美しかったろうと思わされます。
とは言え、ツツジなど明るい土地を好む種が多い植生は、自然に任せているとすぐに常緑樹林へと移行するので、保護育成のためには人手をかける必要があります。
園内のあちこちで常緑樹を伐採し、開いた隙間にツツジを植えている様子が見られました。
じっさい、園内の西寄り、神社からは少し離れたところまでいくと、照葉樹が多い暗めの森に変わります。
これはこれで悪くないのですが、こういう鬱蒼とした森はほかにもあるので、明るい森づくりがうまく行って欲しいと願う広田山公園でした。
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