2565/1000 砂浜公園、南甲子園公園、南甲子園ふれあい公園(兵庫県西宮市)

2020/10/15

身近な公園 西宮市 兵庫県

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本日登場する3つの公園は、それぞれに異なる経緯で整備されたのに、今はほぼ一続きになっているという異母兄弟みたいな公園群です。一続きの具合を地図で示すと下のようになっています。
下図はMapionより

西宮市の資料によれば、最初に開園したのは東にある砂浜公園で、1969年(昭和44年)のことです。
そのころは北側の隣接地には公営住宅があったようなのですが、今は建て替えられて新しいマンションになっています。

そのマンションに沿って、幅7~8メートル、長さ70メートルほどに渡って細長く続いています。面積にして約850平米。
この配置はよくある手法ですが、公園としての使い勝手を考えたというよりは、マンションの陽あたりを確保するのに適した配置です。

砂浜公園の西端から西方を眺めると、手前左に樹木の少ない新しい公園が、その奥に高木がよく繁った古い公園が見えます。

話の流れの都合で、古い方の南甲子園公園について先に触れると、こちらが開園したのは砂浜公園に遅れること13年、1982年(昭和57年)のことです。
この時点では(というか、つい最近まで)、2つの公園の間には公営住宅が何棟か並んでおり、両者を隔てていました。

砂浜公園と比べても一回り小さい約580平米ですが、中央にパーゴラとベンチを置いて敷地を二分し、片側に遊具、もう片側に広場を取るという、区画整理公園にありがちな姿をしています。

狭い割には、かつて「児童公園の三種の神器」と言われた滑り台、砂場、ブランコが揃っているうえに鉄棒まであり、整備された当時の時代背景をそのままに伝えています。

ただ、最新の安全基準からすると、遊具と遊具、遊具と植栽地の間隔が少し狭いようにも思います。

あと、わからないのは、この鉄棒ですね。
バーの高さが同じものが2つ連なっているのですが、もう一段低いものが付いていたような跡が見られるのです。

これですね。

この先にもう一本低い鉄棒が続いていたものが、公園の出入口の形状変更などに関係して短くされたのかなぁ、と経緯を想像します。
また、後に見える2つの出入口のうち、手前のものがフェンスで塞がれている理由は、フェンスの向こうにあった建物が公営住宅からマンションに変わる時に一体性が失われたものと考えます。

ここから砂浜公園の方を見ると、ふれあい公園越しに大きなクスノキがよく見えます。

そして、いよいよ南甲子園ふれあい公園の登場なのですが、この公園は2018年(平成30年)の開園だと思うのですが、この記事作成時点で最新の平成31年版の西宮市の都市公園一覧には載っていないので詳しいことがわかりません。
この時期に、砂浜公園と南甲子園公園の間にあった公営住宅が取り壊されて、新たに宅地分譲する際に道路が通され(下図の点線部分)、それに沿って公園が整備されました。

園名板は西宮市の公園の標準タイプなのですが、カッコ書きで「防災ひろば」と書かれています。
子供が遊んでいたので写真は控えめになりますが、中央のパーゴラが災害時に活用できるタイプになっているほか、かまどベンチや井戸が設置されていました。

揺れる動物遊具には、防災向けのギミックは隠されていないと思います。

本当だったら、間に道路は挟まずに、はじめから大きな公園ひとつとして整備できれば良かったのでしょうが、それが許されなかった諸条件に負けずに、じわじわと公園を増やしてきた努力が見て取れる、少し年の離れた3兄弟公園でした。

(2020年6月訪問)

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