屋敷だった頃は、西郷山公園の山部分と、西に連なる菅刈公園の池部分がひとまとまりの邸宅だったようなのですが、それが無くなった後は一部に宅地開発が入ったりした結果、今は2つの公園に分かれています。
敷地は確かに小山なのですが、写真に撮ると、どうにも伝わりにくいのが悩みのタネ。
頂上付近に建つ記念碑から西の方を眺めれば、なんとなく高さがわかるでしょうか。
記念碑には、西郷山公園の由来が刻まれています。が、今ひとつ肝心なところがわからない書きぶりです。
「西郷さん」と言えば、普通は西郷隆盛を指すわけですが、弟従道の別邸跡が、鹿児島の方々にとって、それほど「西郷さんゆかりの地」として認識されているものなのでしょうか?
そして、とくに何も書かれていませんが、この碑の石も、桜島の溶岩ですかね?
いろいろ謎が深まります。
■現地の記念碑より「西郷山公園の由来」この記念碑の前あたりが展望スポットになっており、冬場に天気が良ければ、富士山が見えるそうです。
この付近は、明治のはじめ西郷従道が、郷里鹿児島に帰った兄隆盛の再起を願って、入手したものであります。西郷隆盛が没した後、この地に従道が別邸を造りました。当時は、約6万平方米の敷地に、洋館・和館などが建てられ、池のある回遊式の庭園は付近随一の名園といわれ、いつしか人々は、この一帯を「西郷山」と呼ぶようになりました。
この旧西郷邸の跡地の一部に、目黒区が公園を造ることを伝え聞いた鹿児島県や県下14市から、西郷さんゆかりの地であるこの公園に、ぜひ記念樹を植えたいとして、約200本の樹木が寄贈されました。これらは、当公園の北側に鹿児島記念樹コーナーとして植樹されております。
この公園の建設に際し、ご協力をいただきました関係各位に深く感謝の意を表すると共に、多くの人びとが利用されるよう願うものであります。
寄贈県市名 鹿児島県 鹿児島市 川内市 鹿屋市 枕崎市串木野市 阿久根市 名瀬市 出水市 大口市指宿市 加世田市 国分市 西之表市 垂水市昭和56年5月吉日 目黒区長 塚本俊雄
■現地の案内板より「冬の富士の眺め・西郷山公園」
めぐろ風景 目黒区みどりの散歩道目黒は、起伏に富み、富士の眺めの良い所が多い。浮世絵、江戸名所図会にも描かれた。
冬の晴れた日、ここから見える富士は、当時のなごりをとどめている。
私が訪れたのは、3月はじめの晴れた日。
残念ながら富士は眺められなかったのですが、その場にいた方によれば「先週くらいは、よく見えていたのですけどね...」とのことだったので、やっぱり冬の晴れた日でないと難しいようです。
その代りではありませんが、早咲きの桜がチラホラと咲き始めていました。
長閑で気持ちよく、近所にあれば通ってしまいそうな西郷山公園でした。
●目黒区による公園紹介ページ
(2019年3月訪問)
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