たまたま夜に通りがかったもので、本ブログにしては珍しく夜の公園の写真で紹介します。
敷地はざっくり400平米ほどで、さほど広い園内ではありません。
写真で奥に見えている明るい所は隣りにある田原小学校の校庭で、公園の入口からものの10メートルほどで小学校に入ってしまうので、校門前の前庭のような雰囲気すら漂います。
少し角度を変えて園内のほぼ全景を見たところが下の写真です。
暗いですが、だいたいの状況はわかるのではないかと思います。
ところが台東区の資料を見ると、この公園の面積は約1,798平米だと記されています。
「どこにそんな広さが?」と思った方は、本ブログに度々登場してきた関東大震災からの復興事業に位置づけられた小公園記事を読んで振り返ってみて下さい。
これら小公園は学校と一体的なものとして考えられたのですが、実際の整備にあたっては校庭と公園との用地には「隣接」「道路挟んで隣接」「重複」など幾つかのパターンがあって、また後に校舎やプールなどの用地が足りなくなって重複に転ずる場合もあり、ここの場合は重複型になっているようです。
いつも参考にしている国際日本文化研究センターの所蔵地図データベースに収められている1936年(昭和11年)の地図を見ると、コの字型校舎の中の穴抜けの部分が校庭で、その下側、今現在は校庭になっている部分も含めて公園だと表現されています。
国際日本文化研究センター所蔵地図データベースより 地図番号002463412│資料名「台東区」│1936年発行│版元不明 http://tois.nichibun.ac.jp/chizu/ |
また、台東区のHPで閲覧できる都市計画図を見ても、上記と同様の範囲が公園区域に決定されていることがわかります。
台東区:たいとうマップ│都市計画マップより http://www2.wagamachi-guide.com/taito/ |
と言うことは、おそらく門のところで仕切って手前は常時開放、奥の校庭と重複する部分は時間帯で区切って昼間は校庭、放課後からは公園として使い分けているものと思われます。
きっとよく探したらその辺のことを記した看板くらいあったのでしょうが、暗くてよくわかりませんでした。
この小さな公園を見守るのは、なんとなくチエノワマンを思い起こさせる人形のブランコ。
賑やかな町の近くに、ひっそりと佇む夜の田原公園でした。
(2016年10月訪問)
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