靭(うつぼ)公園は、中之島公園、大阪城公園と並んで大阪都心部を代表する大規模公園の一つです。しかし中之島、大阪城が川や堀で区切られたエリアにあって、都心の割には市街地との一体感に欠ける面があるのに対して、靭公園は四周を歩道や建物に囲まれて「本当に街なか」という感のある公園です。
敷地は東西約700メートル、南北約150メートルの細長い形状をしており、ちょうど中程になにわ筋という大きな道路が入って東西に分断されています。この細長さは、戦後にこの地が占領軍に接収され、飛行場が置かれたことに由来しています。
もっとも、ではその時に元々の町割りを無視して飛行場が開かれたのかというとそうではなく、以前からの京町堀川と阿波堀川という2つの堀川に挟まれた町を接収して、ほぼ町割りの形のまま飛行場として使っていたようです。
強制接収はもとの土地所有者の権利を著しく侵害したわけですが、その結果として市街地に大規模な公園ができて今に活かされていることを思えば、「塞翁が馬」というか「禍福はあざなえる縄のごとし」というか。
さて、現在の靭公園。
なにわ筋を挟んで、西園はほぼ全体がテニスコートによって占められ、東園はバラ園、ケヤキ並木などのある落ち着いた雰囲気になっています。
テニスコートは、国際大会も開かれるセンターコートのほか、全天候型の一般コートがズラッと並びます。
様々な大会も多く、テニスコートの利用自体は多いと思うのですが、どうしてもフェンスの向こう側ということもあって、公園が賑わっているという感じではありません。
それとは一転、東園は池あり、流れあり、広場ありで、天気の良い日には多くの人が集まって、思い思いの時を過ごしています。
季節になればバラ園も賑わうのですが、私が訪れたのは3月末。
仕方がないので公園灯のバラ柄でご容赦ください。
いちおう遊具広場も置かれているのですが、それほど大きなものではありません。
大きな公園なので、まだまだ書き足りないこともあるのですが、それはまたの機会に。
●大阪市による公園の歴史紹介ページ
(2015年3月訪問)
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