明治初期に「佐賀の乱」の戦場となったこともあって江戸時代の建物はほとんど失われ、その後に県庁や学校などが建てられました。
それら建物用途については、明治から昭和の間にいくらか出入りがあったようですが、現在はかつての本丸・二の丸内に佐賀県庁、合同庁舎、美術館、放送局、高・中・小・幼の学校、住宅などが立ち並び、都市の中心地となっています。
そして、博物館や美術館を含む広い範囲が佐賀城公園となっており、日本の都市公園100選、歴史公園100選にも選ばれています。
と、大きな書き出しで始めましたが、訪れた時は佐賀県庁からの移動の合間に通り抜けただけなので、南堀沿いの限られたブロックにしか行くことができませんでした。
こちらが南堀。
一面のハスが名物だったのですが、数年前にミシシッピアカミミガメの食害でハスが消えかかり、その後に外来種駆除や底質改善など再生のための取り組みがおこなわれました。
訪れたのが秋なので枯れていますが、今はかなり回復しているようです。
その堀の周りに広がるのが、地元出身の彫刻家・古賀忠雄の作品を26点も並べた「古賀忠雄 彫刻の森」です。ちなみに古賀忠雄は、No.649 西郷公園の西郷隆盛像の作者でもあります。
公園区域にあるので公園施設といえばそうなのですが、むしろ県立美術館の野外展示だと捉えたほうが理解がしやすくなります。おそらく予算的にもそちらの方から出ているのではないでしょうか。
そして城内には住宅も多いので、そこに近いブロックは遊具広場になっています。
仕立てとしてはごく普通の遊具広場で、とくに城内だからといって気張ったところはありません。
その中で目立っているのは、美しい絵の描かれたコンクリート遊具の外観。
おそらくは塗り直しの際に美大生のボランティアか、塗装業者の大サービスなど、通常とは違う取り組みがあったのだろうと思います。
ちなみに遊具広場の横にも古賀忠男の彫刻が飾られていますが、場所柄を考慮して「団欒」という名のおとなしめの作品になっています。
むやみに裸像を置くと、子供たちにイタズラされちゃいますからね。
●佐賀県庁による公園紹介ページ
●日本の歴史公園100選についてはこちら
(2014年11月訪問)
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