土地区画整理法に基づいておこなわれる事業で、地方自治体が実施するか、土地所有者らが組合をつくって実施することが多いようです。
大雑把に言うと「グネグネ道のデコボコした土地のままにしておかず、まっすぐな道で区切って平らにして、公園なんかの公共施設も入れたら土地の価値が上がるので、お互いに土地を少しずつ出しあってでも(減歩:げんぶ)公共用地を捻出して、きれいに整った土地区画をつくりましょう」という考えのもとに実施されるものです。
なにぶん所有する土地面積を減らすという話ですし、土地の価値が上がると言っても道路への面し方、公共施設との位置関係などによって上がり方も違いますので、多数が関わるほどに調整事は大変で、完了までに何十年もかかることも多いものです。
そういう大変な事業なだけに、区画整理後に誕生する公園には記念碑が置かれ関係者の思いを永く伝えることが多いのですが、足立区の毛長(けなが)公園は、ちょっと思いが強く出すぎている感のある公園です。
毛長公園はNo.521(花畑公園)にも登場したUR花畑団地の北側、毛長川沿いにあります。公園とは言いますが、団地と川沿いの道路との間に10~15メートルほどの幅で、約1キロにわたって続く緑道仕立てになっています。
その中に、確認できただけで7つの区画整理記念碑がありました。
どうやら組合方式でおこなった区画整理事業で、6人いた組合の総代プラス監事がそれぞれの署名入りの記念碑を置くことにしたようなのです(ほかにも見つけられていない記念碑があったらすみません...)
まったくの想像ですが、事業区域としては1つですが、もともと総代の数だけ地区(小字とか班とか)があり、それぞれの地区を代表する形で総代名の記念碑が置かれたのではないかと思います。
総代 佐藤誠三書 |
総代 松田三吉書 |
総代 鈴木敏三書 |
総代 金杉信治書 |
総代 金杉晃書 |
総代 佐久間彦平書 |
監事 青木光三書 |
もう少しバラエティに富んでいると面白いのですが、どなたもきれいな楷書体で、整った字ばかりです。
並べてみると字体が似ているように見えるので、もしかすると事前に同じ先生から指導を受けたのかも知れません。
記念碑が目立ちすぎていますが、東京最高峰・雲取山(2,017m)のモニュメントも忘れられません。
手前左の低いのが雲取山、手前右が富士山、そして奥がエベレストです。東京一だからと言って自惚れるなよ、という教訓でしょうか。
そして、毛長川の向こうは、もう埼玉県。
東京銘菓・ひよ子の工場は、埼玉県にありました。
(2013年9月訪問)
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