No.515の宝来公園では、田園調布の台地から池のある崖下へと降りてきましたが、そこから多摩川へ向かうには、もう一度川沿いの台地を上っていかねばなりません。その台地上に、約750mにわたって細長く続くのが多摩川台公園です。
公園の中心というか丘の頂部は多摩川台古墳群と呼ばれる6世紀後半から7世紀中頃までに築かれた古墳群が占めており、大きな樹が生い茂っています。
基本的にはこの墳丘を除けるように園路が通っていますが、大きな前方後円墳では墳丘上を横切るように園路が設けられています。
ところどころに墳丘の簡単な解説があり、歩いているだけで古墳群のだいたいのことはわかるようになっています。
また、公園のなかに無料の古墳展示室が設置されており、横穴式石室のレプリカなどが展示されています。展示室には10年ほど前に行ったことがありますが、今回は立ち寄りませんでした。
こちらが古墳群の中でも一番大きい亀甲山(かめのこやま)古墳。
とは言え、古墳ばかりの史跡公園というわけでもなく、住宅地に近い側では所々に広場や遊び場も設置されています。
園路は起伏が多くバリアフリーにはあまり対応していませんが、林の中を抜ける変化に富んだ景観が楽しめます。一般道を跨ぐところにある赤い橋も、ちょっとした見どころです。
景観と言えば、多摩川を眺める眺望ポイントも設けられており、斜面地の樹と枝を伐って開いたフレームの先に、ほどよく蛇行した流れを見ることができます。
ただ切り払ってから少し年月が経っているようで、また枝葉が伸びてきてフレームがやや小さくなっているのが残念です。
ちなみに写真右手に小さく見える河川敷グラウンドは、かつてのジャイアンツ多摩川グラウンドです。
公園の東側から丘を降りれば、すぐに東急東横線・多摩川駅があります。
住宅地の駅前にしては思いがけず大きな公園で、おまけに思いがけず雄大な多摩川の景観が楽しめるあたりが魅力的な公園でした。
●大田区による公園紹介ページ
(2013年8月訪問)
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